食堂かたつむり、小川糸
イタリアでバンカレッラ(bancarella)賞を受賞したと今頃になって知った。
そして春に見たドラマ
2冊の作者が同じだと、全然気が付かなかった。
「バンカレッラ」とはイタリアで「露天」のこと。
バンカレッラ賞は1952年から続く伝統的なイタリアの本屋賞。
ちなみに第一回の受賞者はヘミングウェイの「老人と海」
このバンカレッラ賞に2006年新しく加わった料理部門の本に対する賞を「食堂かたつむり」は2011年受賞した。イタリアでは受賞の前年”Il ristorante dell’amore ritrovato”というタイトルで出版された。「再び手に入れた愛の食堂」という意味。
読んでみて驚いた、いかにも日本的な独特の世界だ。
イタリアにはない食材や料理をどのように訳したんだろう…
空腹を満たすだけに食事をするのはやめよう。
何かもっと心が満たされる食事がしたい。
美しい日本語はまるで静かに流れる小川のようだ。
作者の独特な世界に魅了され、涙し、心が満腹になる。
★★★